伝声管

伝声管

遠くまで声が届くわけ

伝声管は、電気を使わずに、長い管を通してはなれた場所と話をするための道具です。映画の昔の船のシーンなどに、はなれた場所で直接会話する場面がしばしば登場します。【写真1】

声が空気中を自由に伝わる場合は、池に石を投げ入れた時の円形の波紋と同じで、その波は進むにつれて広がっていく球面波となります。距離が遠くなるほど聞き手の耳に届く波のエネルギーは小さくなり、声が聞こえにくくなります。【図1】

しかし、細い管の中では波が広がらず、平面波として直線に近い形で伝わっていきます。【図2】
平面波は、波のエネルギーがあまり減らずに遠くまで伝わるので、遠くに声を届けることができるのです。

氷川丸の操舵室にあった伝声管

【写真1】氷川丸の操舵室にあった伝声管
機関室、船長室などとつながっていました。

伝声管_球面波
伝声管_平面波

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  • 【ID】P-48
  • 【更新日】2024年3月8日
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